棚卸差異が出たときに仕訳はどうしたらいい?

棚卸とは本来ただの確認作業であり、棚卸差違は本来ないものです。

しかし現実にはヒューマンエラーや搬入時の数違いなどで棚卸差異は出てしまいます。
そんなときの対処方法を仕訳に絞って見ていきましょう。

棚卸の時の仕訳方法

そもそも棚卸のときにはどう仕訳されているのかからお話しします。
まず、基本式をご覧ください。

期首商品棚卸高+当期商品仕入高−期末商品棚卸高=売上原価

売上原価は直接的に算出できないため、この式によって逆算的に導き出しています。
期末商品棚卸高は期末に商品在庫がある場所へと実際に足を運び、商品がいくつあるかを確認する実地棚卸によって在庫数を確定させます。

その後、書面上の在庫数との差異を確認しますが、ここで数字にずれがあると棚卸差異となります。

棚卸差異が出たときに仕訳はどうする?

では実際に棚卸差異が出てしまった時はどう対処すれば良いのでしょうか。
実際に商品を確認してあったものをないとするわけにはいきませんし、ないものをあるとするわけにもいきません。
そこで仕訳の上で処理することで、書類上の数字を実際の商品数に合わせます。

実在在庫の方が少ないとき

実在在庫の方が少ないときは、「棚卸減耗費」という勘定科目で仕訳します。
たとえば帳簿上で原価500円の品物が10個あったとしたら、帳簿在庫では5000円あるとします。

一方、実在在庫では同じ品物が5個しかなかった場合、実在庫には2500円があります。

その場合、差額は2500円です。
借方に棚卸減耗費として5000円、貸方に繰越商品として2500円計上することで調節します。

実在在庫の方が多いとき

実在在庫の方が多いときは、「繰越商品」という勘定科目で仕訳をします。
先ほどと逆の場合です。

たとえば帳簿上では原価500円の品物が5個あったとすれば、帳簿在庫では2500円あることになります。

一方実在在庫では同じ品物が10個もあったと仮定すると、実在在庫にはで5000円あることになるでしょう。
そうなれば借方に繰越商品の名目で2500円、貸方に繰越商品として5000円入れることで調節します。

とはいえこちらの場合、在庫差異の原因が不明だと「棚卸差益」や「雑収入」などの勘定科目で仕訳することもあります。

まとめ

棚卸差異はない方が良いですし、あったとしてもできる限り少ない方が良いものです。

しかし、ゼロにすることが大変難しいものでもありますから、あまり気負いすぎず、来期以降の棚卸差異を減らすにはどうすべきか前を向きましょう。

閉店商品・倒産商品の買取を強化しています。

どのような商品が買取可能なのか「閉店倒産商品」ページをご確認ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です